一般歯科・小児歯科

まつさか歯科医院

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クラウンの種類について

冠(クラウン)の種類

まず、歯の呼び名の説明からです。
保険診療では部位によって、作ることができる冠が決められています。
歯は下図のように名称が決まっています。

中切歯と側切歯と犬歯までを前歯、それより後ろの歯を奥歯 と大まかに分けて呼びます。
保険診療では、前歯は白い歯(硬質レジン前装冠)を入れることが可能ですが、奥歯では不可能となっています。
それでは、まつさか歯科医院で扱っている冠(クラウン)をご説明いたします。

※歯の状態によって、治療可能なクラウンが限られる場合があります。
実際に診察してみないと、はっきりとはわかりませんのでご了承ください。

前歯の冠

①硬質レジン前装冠(保険適応)

中身は金属(金銀パラジウム合金)で、外から見える部分にのみレジン(プラスチック)が貼り付けられているクラウンです。
保険で前歯のクラウンを作る場合には、必ずと言っていいほどこの硬質レジン前装冠になります。保険適応なので治療費が安いというメリットがありますが、この「レジン」というのはいわゆる「プラスチック」なので、時間が経つと唾液や飲食物を吸収して段々変色してきます。『とりあえず保険のもので大丈夫。』という方にのみお勧めです。

審美性を気にする方には保険外治療のクラウンが断然お勧めです。

【長 所】
プラスチックとはいえ、とりあえず保険で見た目が白い歯にできる。

【短 所】
白い部分が黄色く変色しやすい。いかにも差し歯っていう感じがして不自然な印象を与える。プラークが付着しやすく不衛生。
白い部分が剥げたり欠けたりしやすい。金属が見えることがある。
歯や歯ぐきの変色、金属アレルギーなどを引き起こすことがある。

【費 用】
装着時に1本につき、健康保険3割負担で9,000円くらいです。


②ハイブリッドセラミック前装クラウン(エステニア)(保険適応外)

中身は金属(金銀パラジウム合金)で、表面にセラミック(陶器)とレジン(プラスチック)を混ぜた、ハイブリッドセラミックが貼り付けられているクラウンです。
『保険のものよりも、ちょっと良いものがいいな』という方にお勧めです。

【長 所】
保険の硬質レジン前装冠と比べて、変色しにくく色合いが少し綺麗。

【短 所】
白い部分がやや変色しやすい。経年による摩耗や硬いもので白い部分が剥げることがある。

【費 用】
1本につき、90,000円です。


③メタルボンドクラウン(保険適応外)

中身は金属で、外から見える部分にセラミック(陶器)を焼き付けたクラウンです。
伝統と実績のあるクラウンです。歯科技工士による精密な手作業で作り上げていきます。
『歴史と実績のある一番良いやり方の白いクラウンがいいな』という方にお勧めです。

【長 所】
セラミック(陶器)なので変色しない。見える部分と裏側のほとんどが白くできる。見た目が美しくツヤも良い。
汚れや歯垢(プラーク)が付きにくい。

【短 所】
中身が金属なので経年により歯茎が下がると金属部分が見えることがある。白い部分が欠けた場合修理が難しい。大臼歯にはジルコニアクラウンがお勧めです。

【費 用】
1本につき、使用金属が、プレシャス(ゴールド系)の場合130,000円。セミプレシャス(パラジウム系)の場合110,000円。
コバルト系の場合90,000円です。
スタンダードなメタルボンドが費用的にはちょっと…という場合には素材的には劣りますがコバルトをお勧めしています。


④ジルコニアオールセラミッククラウン(保険適応外) 前歯には現段階で最上の冠です

金属を全く使わず、ジルコニアを使用して作ったオールセラミッククラウンです。
ジルコニアとは、耐熱性や生体親和性などを持つことから近年注目されている材料です。
『最新の金属を使わない最も美しい白いクラウンがいいな』という方にお勧めです。

【長 所】
内部に金属ではなく白くて硬いジルコニア・表面は陶材を使うことで、高い審美性と強度を両立できる。金属を一切使わないので、金属アレルギーの心配がない。汚れや歯垢(プラーク)が付きにくい。

【短 所】
土台となる歯がメタルコア(金属の土台)の場合、金属色が透けることがある。

【費 用】
1本につき、130,000円です。


⑤e-maxクラウン

Ivoclar Vivadent社e.maxプレスを使用したオールセラミッククラウンです。
e.maxプレスは曲げ強度が400MPaで一般的な陶材の3~4倍あり、審美性にも優れています。

【長 所】
内部にe-max・表面は陶材を使うことで、高い審美性と強度を両立できる。金属を一切使わないので、金属アレルギーの心配がない。汚れや歯垢(プラーク)が付きにくい。

【短 所】
土台となる歯がメタルコア(金属の土台)の場合、金属色が透けるので適応外。

【費 用】
1本につき、90,000円です。

奥歯の冠

①全部鋳造冠(保険適応)

いわゆる銀歯です。素材は金銀パラジウム合金です。
奥歯の保険診療で最終的に装着するクラウンです。
『とりあえず保険で十分』という方にのみお勧めです。

【長 所】
全部金属なので割れにくい。保険適応なので安価。

【短 所】
金属色が目立つ。時間が経つと金属が錆びて溶け出し、歯や歯ぐきの変色、金属アレルギーなどを引き起こす可能性がある。

【費 用】
装着時に1本につき、健康保険3割負担で7,000円~くらいです。


※CAD/CAM冠(保険適応)

2016年から健康保険適応のハイブリッドレジンで出来た白いクラウンです。
口腔内の状態により作製不可の場合もあります。適応となる条件と歯が保険で定められています。

【長 所】
保険適応なので、安価で白いクラウンができる。装着時に1本につき、約7,000円くらいです。

【短 所】
咬合力や食べ物の趣向性にもよるが欠けたり割れたりしやすい。(咬合力や体格など個人差があるので一概には言えませんが、2年以内の破折や脱離率10%程度です)
審美的に優れているとはいえず、プラークが付着しやすい。


②硬質レジン前装冠(臼歯は保険適応外)

中身は金属(金銀パラジウム合金)で、外から見える部分にのみレジン(プラスチック)が貼り付けられているクラウンです。
前歯なら保険適応なのですが、奥歯では適応外と決められています。
『奥歯とはいえ、銀歯はちょっと…。でもあまり高額なものも無理』という方にお勧めです。

【長 所】
プラスチックとはいえ、見た目が白い歯にできる。

【短 所】
白い部分が黄色く変色しやすい。白い部分が剥げたり欠けたりしやすい。金属部分が見えやすい。歯や歯ぐきの変色、金属アレルギーなどを引き起こすことがある。※咬合面(噛む面)は白くできない。

【費 用】
1本につき、80,000円です。


③ハイブリッドセラミック前装クラウン(エステニア)(保険適応外)


中身は金属(金銀パラジウム合金)で、表面にセラミック(陶器)とレジン(プラスチック)を混ぜたハイブリッドセラミックが貼り付けられているクラウンです。『奥歯にもちょっと良い白い歯を入れたい』という方にお勧めです。

【長 所】
見える部分が白い。

【短 所】
白い部分がやや数年で変色することがある。※咬合面(噛む面)は基本的に白くできない。

【費 用】
1本につき、90,000円です。


④メタルボンドクラウン(保険適応外)

中身は金属で、外から見える部分にセラミック(陶器)を焼き付けたクラウンです。
伝統と実績のあるクラウンです。歯科技工士による精密な手作業で作り上げていきます。
『歴史と実績のある一番良いやり方の白いクラウンがいいな』という方にお勧めです。

※咬合面(噛みあう部分)の白いセラミックが欠けることがあるので大臼歯にはお勧めできないことがあります。
欠けない白いセラミックなら⑤のフルジルコニアクラウンをお勧めします。

【長 所】
セラミック(陶器)なので、変色しない。見た目が美しく、ツヤも良い。

【短 所】
中身が金属なので経年とともに歯茎が下がると金属部分が見えることがある。咬合面まで白いセラミックにするとセラミックが欠けることがある。欠けた場合修理不能なことが多いので、基本的に臼歯部咬合面は白くしない方が良い。

【費 用】
1本につき、使用金属が、プレシャス(ゴールド系)の場合、130,000円。セミプレシャス(パラジウム系)の場合110,000円。コバルト系の場合90,000円です。


⑤ジルコニアクラウン(保険適応外)オススメ

金属を全く使わず、ジルコニアを使用して作ったオールセラミッククラウンです。
ジルコニアとは、耐熱性や生体親和性などを持つことから近年注目されている材料です。
『最新の金属を使わない白いクラウンがいいな』という方にお勧めです。

【長 所】
変色しない。割れないので噛む部分を白くしても安心。金属ではなく白くて硬いジルコニアを使うことで、高い審美性と強度を両立できる。金属アレルギーの心配がない。汚れや歯垢(プラーク)が付きにくい。

【短 所】
フルジルコニアクラウンはメタルボンドと比べるとやや審美的に劣る。しかし、奥歯なので気にならない範囲。

【費 用】
1本につき、90,000円
※ジルコニアにステインにて審美加工する場合、100,000円
ポーセレンを盛り審美性を増す場合、130,000円です。


⑥e-maxクラウン

Ivoclar Vivadent社e.maxプレスを使用したオールセラミッククラウンです。
e.maxプレスは曲げ強度が400MPaで一般的な陶材の3~4倍あり、審美性にも優れています。

【長 所】
審美性と強度を両立できる。金属を一切使わないので、金属アレルギーの心配がない。汚れや歯垢(プラーク)が付きにくい。

【短 所】
土台となる歯がメタルコア(金属の土台)の場合、金属色が透けるので適応外。
ジルコニアに比べ割れやすいので大臼歯には基本的に使用不可、小臼歯のみをお勧めしています。

【費 用】
1本につき、90,000円です。

補綴治療の流れと料金について

神経の治療を終えた歯で空洞や欠損がある場合、コアという補強の土台を作ります。別途費用10,000円(①+②)が必要です。
①土台の型取り ※冠の作り替えなど土台の治療が必要じゃない場合は③からです
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②土台の装着
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③冠の型取り
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③’冠の試適・咬合調整 ※自費の冠の場合は装着前に試適確認・調整を基本的に行います
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④冠の装着

当院では自費のクラウン治療の場合は基本的にファイバーポストコアを使用します。
※場合によってメタルコアを採用することもあります。

歯には、食事の時や歯ぎしり・食いしばりの時など毎日いろいろな方向から強い力がかかっています。一般的に使用されている金属の土台(メタルコア)は丈夫ですが硬すぎるため、十分な歯質が残っていない歯では、強い力がかかった時に歯が割れてしまうことがあります。
このような場合、歯の保存が難しい割れ方(縦破折)をすることが多いため、抜歯になる可能性が高くなります。

歯質の少ない歯には、硬さやしなり具合が歯と似ているファイバーコアを使用することで、歯が受け止める力を分散して破折などのリスクを減らすことができます。当院では、歯の土台(コア)はファイバーコアが最良の方法であり、将来的に歯を守ることに繋がると考えております。

※当院ではすべてのクラウンについて2年間の保証をしております。
通常の日常生活をしていたうえでの、破損や脱離については無料で修理・再製作いたします。
ただし、歯の治療が必要な状態の場合はその限りではありません。
また、保証の対象となる方は当院にて治療終了後の最低でも6か月おきの定期健診を受けていただいた方に限ります。